麻から抽出されるCBDという成分にはリラックス作用や睡眠の質を向上させる作用などがあることから、近年では世界はもちろん日本国内でも関心が高まりつつあります。
すでにさまざまなCBD製品が販売されていますが、インターネットなどでCBD製品を調べてみると値段が高いものが多く、なかなか手が出せないでいる方もいるのではないでしょうか?
継続して使用したほうが良いとされるCBDですがここまで高いと続けるのも難しいと感じることも…。
そこでこの記事ではCBDの値段が高い理由を解説しながら、CBDの製造方法や効果によって値段が変わるのかといった点についてお話ししていきます。
CBDの値段が高い理由とは?栽培方法や製造方法が関係している
通販サイトなどで販売されているCBD製品を見ていると値段が高い商品が多く、「もう少し安かったら買うのにな」と思っている方もいるのではないでしょうか?
CBDの値段が高いのには、以下のような理由があります。
- 有機栽培を行なっているから
- 抽出に必要な設備が高価だから
- 製造方法によって手間がかかるから
- 第三者機関の品質チェックが必要だから
- 発展途上中の業界だから
- 輸入コストがかかるから
まずは、上記で挙げたCBDの値段が高い理由について確認していきましょう。
CBDの値段が高い理由①有機栽培を行なっているから
CBDの原料となる麻は、化学肥料や農薬に頼らない有機栽培という栽培法が取り入れられており、できるだけ人体に害がないように配慮されています。
化学肥料や農薬を使用せずに麻を栽培するには、その分栽培に必要な設備にお金をかける必要があり、ほかにも人件費など多くのコストがかかることから値段が高い傾向にあるようです。
CBDの値段が高い理由②抽出に必要な設備が高価だから
麻からCBDを抽出する際、主に以下の抽出方法が用いられます。
- 超臨界二酸化炭素抽出法
- エタノール抽出法
できるだけ高純度・高品質のCBDを抽出するなら超臨界二酸化炭素抽出法が良いといわれていますが、この抽出方法を行なうためには機械設備にかなりのコストをかけなければいけません。
もちろんエタノール抽出法だと品質が悪いというわけではありませんが、CBD自体大麻成分という事もあり安心・安全感を高めるために上記の超臨界二酸化炭素抽出法を採用したCBD製品が多く、その場合は値段が高くなりがちです。
CBDの値段が高い理由③製造方法によって手間がかかるから
詳しくは後述しますがCBDの製造方法には、大きく分けて「アイソレート」「ブロードスペクトラム」「フルスペクトラム」の3通りがあります。
製造方法によってはTHCと呼ばれる成分が含まれるケースがあるのですが、日本においてはTHCが違法成分に該当するため必ず取り除かなくてはなりません。
つまり日本で販売されているCBD製品は製造過程でTHCを取り除く工程が必要となり、その分手間とコストがかかるため製品の値段も高くなるというわけです。
CBDの値段が高い理由④第三者機関の品質チェックが必要だから
先ほどお話ししたとおり、日本でCBD製品を販売するにはTHCを取り除かなくてはなりませんが、それでも稀にTHCを含む危険物や不純物が混入してしまうことがあります。
そうしたCBD製品を使用して健康被害に遭うリスクをなくすために、販売前に大学や専門の研究機関といった第三者機関に品質チェックを依頼しなければいけません。
このように検査費用や人件費がかかるためCBDの値段も高くなりますが、その分品質や安全性は保証されているといえるでしょう。
CBDの値段が高い理由⑤発展途上中の業界だから
CBDの値段が高い理由としては、そもそもCBD自体が発展途上段階の業界であることも挙げられます。
CBDメーカーによっては法律に則って製造販売を行なうために顧問弁護士を雇うことがあり、万が一トラブルが起きた場合に備えて保険に加入することもあるでしょう。
また今後は大麻関連の取り扱いや法律も変わっていく可能性があり都度対策を講じる必要があるため、そうした対策にかかるコストや企業努力が製品の値段に反映されているといえます。
CBDの値段が高い理由⑥輸入コストがかかるから
日本で販売されているCBD製品のほとんどは、アメリカやヨーロッパといった諸外国から輸入されており、その際に発生する輸送費や関税といった輸入コストが製品の値段を高騰させる原因の1つです。
今後、国内で製造販売されるCBD製品が増えれば、今よりも安い値段で購入できるようになるかもしれません。
CBDの値段は効果や製造方法によって変わる?
CBD製品によってさまざまな効果が謳われていますが、なかには「ストレスの軽減」や「安眠作用」といった効果が期待できると記載されている製品もあります。
しかしストレス軽減に特化したCBD製品であれば1つの効果のみを期待できるため、「その分値段が安くなるのが普通では?」と考える方もいるでしょう。
そこでここからはCBDの値段が効果によって変わるのかという点と、併せてCBDの製造方法によっても値段は変動するのかという点について解説していきます。
CBDの効果によって値段が変わることはない
CBDの効果の種類によって値段が変わることはありませんが、CBD含有量が多いほど値段が高くなるケースが多いです。
CBD含有量が多いと値段が上がる分効果も実感しやすくなるといわれており、より高い効果を期待したいのであれば多少高価でもCBD含有量の多い製品を選ぶとよいでしょう。
しかし初めてCBD製品を使う方やちょっとしたリフレッシュに使いたいという方は、まず少ないCBD含有量で値段が安い製品から始めてみるのも1つの選択肢です。
CBDの製造方法によっては値段が変動する
上記でCBDの製造方法には、「アイソレート」「ブロードスペクトラム」「フルスペクトラム」の3通りがあるとお伝えしましたが、どの製造方法を用いているかによって値段が変動します。
アイソレートは麻からCBDのみを抽出する製造方法で、THCやその他カンナビノイド成分などを取り除く工程が必要ですが、原料の時点では3つの製造方法のなかで値段が安い方とされています。
ブロードスペクトラムはCBD+THC以外の有用成分を含む製造方法で、フルスペクトラムはTHCも含む全ての麻成分が入った製造方法です。
THCや麻に含まれる有用成分を取り除く工程が不要となりますが、CBD・CBGなどのカンナビノイド類やテルペン類といった含有成分が多いほど値段が高い傾向にあるようです。
CBDの値段相場はどれくらい?今後安くなる可能性はある?
CBDは値段が高いというイメージを持つ方は少なくありませんが、実際に値段相場としてはどれくらいなのでしょうか?
ここからは現在のCBDの値段相場についてご紹介したうえで、今後安くなる可能性はあるのかといった点にも触れていきます。
CBDの値段相場を濃度別に比較
CBD製品を購入するにあたって、現在販売されているCBDの値段相場がどれくらいなのか知っておきたいところです。
ここでは大手通販サイトなどで販売されているCBDオイル(10ml)を参考に、濃度別で値段相場を比較してみました。
濃度 | 値段相場 |
---|---|
1%(100mg) | 約3,000円 |
3%(300mg) | 約7,000円 |
5%(500mg) | 約9,000円 |
6.6%(660mg) | 約10,000円 |
12%(1,200mg) | 約20,000円 |
24%(2,400mg) | 約40,000円 |
容量10mlのCBDオイルで濃度が1%(100mg)であれば値段はおよそ3,000円程度が相場であり、そこから濃度が上がるにつれて値段も高くなります。
24%(2,400mg)にもなると濃度が高い分CBDがもたらす効果も期待できますが、値段相場が約40,000円となると人によってなかなか手が出ないのも納得かもしれません。
世界市場でCBDの値段は下がりつつある
少し前まで原料としてのCBDを仕入れるためには、高価なもので1kgあたり約300万円かかることもあったそうですが、最近では麻の栽培に乗り出す企業が増えたことで少しずつ値段が下がってきています。
例えばアメリカで有機栽培によって作られたCBDの原料のなかには、1kgあたり15〜30万円で入手できるものもあるようです。
さらに中国では大麻栽培特区が作られたことで世界有数の大麻栽培面積を誇っており、今後中国製のCBD製品が出回るようになればさらにCBDの値段は安くなっていくでしょう。
そもそもCBDの値段が高いと感じる理由は?
CBD製品の値段が高いといっても、メーカー・ブランドによっては相場より安く販売しているところも少なくありません。
それでもCBDの値段が高いと感じるのは、人によってCBDで期待できる効果の程度に差があるからだといえるでしょう。
CBDは体質や濃度・摂取量などによって実感できる効果に個人差があり、特に初心者の場合は正しい摂取方法・効率的な摂取方法が分からず、あまり効果が実感できないケースもあります。
このように相場の値段を支払っても期待した効果を実感できなければ、人によって高いと感じることもあるかもしれません。
CBDの効果を実感すれば「高い」から「安い」に変わる可能性も
正しい摂取方法できちんと効果を実感できれば、CBDに対して価値を見出すことにもつながるため、これまで高いと思っていた値段もそれほど気にならなくなる可能性があります。
CBD製品にはオイルやリキッドのほかにもエディブル・トピカルなど、さまざまな形で製品化されており、それぞれニーズに合わせて利用することが可能です。
それぞれのCBDで期待できる効果としては、以下のようなものが挙げられます。
- リラックス作用・ストレス軽減
- 不眠の緩和・睡眠の質の向上
- 抗酸化作用・抗炎症作用
自分がどういった目的で使用したいのかに合わせて最適なCBD製品を選べば、その分効果も実感しやすくなるでしょう。
最近ではCBDにGABA成分を加えて睡眠に特化させた製品や香りをプラスする事で相乗効果が得られる製品なども増えていますので、自分に合った製品を是非探してみてください。
CBDの値段が高い理由や製造方法・効果による値段の変動まとめ
10mlで1万円以上する等、それなりに高い製品であるCBD。
CBDの値段が高い理由としては、主に以下のようなものが挙げられます。
値段が高い理由としては、
- 有機栽培を行なっているから
- 抽出に必要な設備が高価だから
- 製造方法によって手間がかかるから
- 第三者機関の品質チェックが必要だから
- 発展途上中の業界だから
- 輸入コストがかかるから
上記のような理由で現在は値段が高いCBD製品ですが、世界中で麻栽培が活発化しており今後日本国内で栽培が広がっていく可能性もあるでしょう。
国内での生産や製造販売ができるようになれば、今よりも安い値段で購入できる日がくるかもしれません。
またCBDの値段は効果の種類によって変わることはありませんが、CBD含有量によって変動し含有量が多いほど効果が現れやすいため、自分に必要なCBD量がわかるようになれば節約することが出来るかもしれません。
CBDはニーズに合わせて正しい製品選び・摂取方法を意識してきちんと効果を実感することができれば、値段に対する感覚・価値観も「高い」から「安い」へ変わるのではないでしょうか。
CBDに興味があるという方はまずは低めの安い製品から是非お試しください!