【2024年】CBDの規制はいつから?大麻取締法の改正内容や影響をわかりやすく解説!

  • 2024.07.01

2023年12月に75年ぶりの改正が決定した、大麻取締法。

近年よく耳にする、CBDやTHCといった成分に関する内容も改正には含まれています。

そこで、この記事ではそんな改正大麻取締法について、改正内容やいつから規制されるのか、など気になる点を分かりやすく、簡単に解説していきます。

改正内容には、大麻由来成分のアイテムに対する厳罰化なども含まれていますので、ユーザーの方はしっかりとチェックしておきましょう。

大麻取締法の改正内容とは?これまでと何が変わる?

 

まずは大麻取締法の改正内容について、わかりやすくご紹介していきます。

2023年12月に決定された、大麻取締法の改正内容の大きなポイントを簡単にまとめると「医療用大麻の規制緩和」と「大麻使用罪の創設」の2点です。

以下ではそれぞれのポイントについて解説していきます。

ポイント①|医療用大麻の規制緩和

改正内容の目玉の1つが、医療用大麻の規制緩和です。

麻薬のイメージが強い大麻ですが、実は海外ではてんかんや、うつ病などの治療に効果があるとして、大麻由来の成分を使用した薬が医療分野で用いられています。

今回の法改正では、そうした医療分野での大麻由来医薬品の使用を認める内容が盛り込まれています。

また医療用大麻の解禁に伴い、大麻の栽培に「第一種/二種大麻草栽培者免許」という免許が必要になるなど、栽培・管理・流通を適切に行うための制度も整備されるようです。

ポイント②|大麻使用罪の創設

医療用の大麻に対しては規制を緩和する一方、いわゆる「麻薬」のような違法薬物としての大麻に対しては規制が強化されます。

そのために新たに創設されたのが「大麻使用罪」です。

これまでの大麻規制は大麻の「部位」によって違法・合法の判断を行っていました。

しかし、大麻に使用される"麻"は七味にも使用されるほど身近な植物であり、仮に大麻成分が体内から検出された場合でも「どの部位」から摂取したものかを特定することが難しく、大麻の所持を取り締まる法律はあっても、使用を取り締まる法律は無い、というのが現状でした。

一方、法改正後は「THCと呼ばれる違法成分をどれだけ含んでいるか」という観点によって違法・合法の判断がなされるようになり、大麻の使用自体を取り締まることが可能になります。

【補足】大麻使用罪が無かった理由について

実は、大麻の使用罪が設けられていなかった理由は明確には分かっておらず、上記でご紹介した理由はあくまでも一因とされています。

そのほかの理由として、麻の栽培農家が刈り取り作業の際に、大気中に飛散した大麻成分を吸引することで、「麻酔い」と呼ばれる症状を発症したことも挙げられています。

しかし研究が進むにつれて、麻の栽培農家の尿から大麻成分が検出されないことが判明し、今回の法改正に繋がったという背景もあるようです。

改正大麻取締法はいつから施行される?

 

従来なら合法とされてきた商品・行為も取り締まりや規制の対象となってしまうため、「いつから違法になるの?」という点が気になりますよね。

そこでこの項では改正大麻取締法がいつから施行されるのか、その時期についてご説明していきます。

具体的な施行日はまだ決まっていない

実は改正大麻取締法は、具体的にいつから施行されるのかという点が決まっていません。

また、厚労省の発表した資料では、施行はいつから?という点について以下のように言及されています。

公布日から1年を超えない範囲内で政令で定める日

出典:厚生労働省

改正大麻取締法の公布日は2023年12月13日ですので、少なくとも2024年以内には施行されると考えて問題ないでしょう。

CBDは規制の対象?

 

近年ブームとなっていたCBDが含まれている製品ですが、CBDは大麻由来の成分のため、今回の法改正に関わってきます。

大麻取締法の改正にCBDはどのようにかかわってくるのか、現在合法的に使用できているCBDは規制対象なのか?という点について解説していきます。

CBDは規制の対象外

前項でもご紹介しましたが、改正大麻取締法ではTHCの含有量によって違法・合法の判断がなされます。

そのため、THCの含有量が基準値以下であるCBD商品は規制対象外となり、これまで通り合法的に使用することが可能とされています。

実質的にはCBDが違法になる可能性も

CBD成分は今後も大麻取締法の対象外であることから、CBD商品を使用する事は可能で規制される事はありません。

しかしながら、CBDはその製法上、微量ながらTHCが含まれており、政府で検討されているTHCの残留量の基準値は0.0001%(1ppm)と極小さいことから、現在流通している製品のほとんどが販売禁止になるのでは?とも噂されています。

今後どのようにTHCの基準を測るようになるのか、どこまで基準値が小さくなるのか次第では日本のCBDブームは失速していくことがでしょう。

そもそもTHCとは?CBDとの違いは?

「取り締まりの基準はTHCの含有量による」とご紹介しましたが、そもそもTHCとはどのような成分なのでしょうか?

実は大麻の成分は、人体に無害なCBDと、一般的な麻薬のイメージに近い違法成分のTHCに分類されます。

CBDとTHC、それぞれの特徴は以下の通りです。

成分 CBD THC
効果・特徴
  • 低い依存性
  • 不安解消・リラックス効果
  • 鎮静作用・抗炎症作用
  • 安眠作用
  • 合法
  • 高い依存性
  • 幻覚作用がある
  • 精神の活性作用
  • 違法成分

市場で販売されているCBD商品は大麻からTHCを取り除き、CBD成分だけを抽出しているため、合法的に使用することが可能になっています。

改正大麻取締法の施行にあたっての注意事項

 

最後に、改正大麻取締法が施行されるにあたっての注意事項をご紹介します。

改正後も規制対象外で合法的に使用可能なCBD商品ですが、思わぬ落とし穴があるため注意が必要です。

法改正前のCBD商品の使用は慎重に

今後、日本国内で大麻取締法が施行され、THCの含有量が0.0001%になった場合、法改正の施行前に購入した商品や、海外商品の使用には注意が必要です。

この残留基準値はこれは欧米規制に比べてかなり厳格な基準となっており、海外製品や現在販売されている製品の多くが抵触している値とされていますので、法改正前に購入した商品を施行後に使用するのは控えるほうが良いでしょう。

知らぬ間に違法とならないよう十分気を付ける必要があります。

購入の際は成分分析表をチェック

いつから施行されるのか、具体的な時期の決まっていない改正法ですが、「購入した(する)CBD商品が規制改正後も使用できるのか気になる…」という方は、各企業が掲載している成分分析表をしっかりチェックするようにしましょう。

万が一基準値を超える場合には速やかに廃棄するようにしてください。

CBDの規制はいつから?大麻取締法の改正内容をわかりやすく解説!まとめ

今回は2023年12月に公布された改正大麻取締法について、改正内容やいつから施行されるのか、といった点を解説しました。

今回の改正では「医療用大麻の規制緩和」と「大麻使用罪による厳罰化」を柱に法改正がなされます。

また、いつから施行されるか、という点については詳細は決まっておらず、2024年12月13日までには施行されるようです。

施行の前に、お持ちのCBD商品の成分確認・破棄を忘れないようにお気を付け下さい。